CD-Rの登場は進化の過程でちょうどよかったけど,DVD-Rの登場はやや遅かった。バックアップするにも多すぎる量のデータがハードディスクに詰まっている。遅い季節の風の匂いを感じながら。
ソニー社は,書き換え可能DVDフォーマットで二股をかける作戦に出ている。今月末にもDVD+RWのドライブとディスクを小売店の店頭に並べるが,その一方でソニー製パソコンに搭載しているDVD-RWのサポートも続けるという。データの書き込みではDVD+RWに利点があるが,DVDビデオの再生互換性ではDVD-RWが秀でている。
今年は書き換え型DVDが普及した年とまでは云えないが,その準備が整った年とは云えそうだ。驚くほど価格が低下し,CD-Rがほぼ底値となっているのに対し,それにすぐに近づきそうなほどの勢いがある。一般家庭のブロードバンド化,ファイル共有ソフトの普及などもあって,動画・音楽などの大容量ファイルも日に日に増えている。
DVD-RWとDVD+RWは相互のディスクを読めないわけぢゃないが,基本的な記録形式の違いは懸念していい。この中途半端な違いは危ない。ベータとVHSと同じ性質も持っている。そんななかで,いったいソニーはなにをやっているのだろうか? 果たしてユーザーを泣かすことにはならないのだろうか? まぁまか〜にとっては現時点の選択としてはDVD-RAM/Rで十分なわけで,内蔵なら39,800円の長瀬産業のドライブが使える(ZDNetの記事)。付いているソフトはウインドウズ用だけど,テータを焼く分にはOS Xはデフォルトでサポートしているし。来年は,広く普及の年になるだろう。待ち焦がれた季節の太陽が照り始める(過去記事)。
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